こんばんは。葉波拓巳です。
久しぶりに自分の絵について冷静に考えてみました。
とはいえ、そう簡単に答えの出るものでもないのですが…
まぁ、あくまでも思考のカケラ。
自分に対する考察の断片。
そんな今日の日記です。
注:いつもより暗い部分があります。
苦手な方、影響されやすい方は読まないでください。
先月31日にあげた原稿。
これが今日のキッカケでもあります。
率直に言ってしまえば、絵が気に入らない。
悪くはないが、良くもない。特徴がないな、と。
なんか"生きてる"感じがしない。
で、ふと原稿をやりながら言ってたともの言葉を思い出した。
『すぐタッチを入れちゃうから…』
彼女はクセで、すぐにタッチを入れてたな。
本人曰くトーンを貼るのが嫌い(と言うか面倒)なだけらしいが(苦笑)
実は何度か、自分もタッチを入れてみたことはある。
…お世辞にも上手くできてるとは到底言えないけど(汗)
それをすぐに見れるのは、2年位前に作ったオリジナルのマンガ。
唯一オフセで本にした創作だったりする。
引っ張り出して見てみれば…そこかしこにあるタッチ。
トーンとは違う効果のグレーゾーンが沢山あった。
だからだろうか?ただのベタじゃ得られない空間がある。
普通のコマではタッチで埋めてる場所を、重要なところではトーンにしたり。
効果的なトーンワークが実はされていた。
そして何より、上手くない線ながらも丁寧に描こうとしている雰囲気があった。
……2年前なのに。
2年間、自分は何をしていたんだろう?
線は確かに自分の気に入るようなものが描けるようになった。
強弱の付け方も、安定性もあると思う。
でもマンガとしてはどうだろう?
気付けばベタとトーンに頼っているじゃないか。
気の緩んだ手慣れの線ばかりになっているじゃないか。
…当然だ。楽な方に逃げちゃってたんだから。
無謀な計画を立てて、自分で時間のない作業を敢行したことは事実。
それでも仲間の協力を得て完成にこぎ付けた事は、自信として持っても良いと思っている。
けれど、そこに向上心はあったのか?
原稿やクオリティに対する信念は持てていたのか?
はっきり言ってない。むしろ完成させるのに手一杯だった。
次に向けて、新たに練習で描いたキャラクター。
いくつか描いた最後の一つは、考えながらペンを入れ、
少し影のタッチと、動きのあるハイライトを入れてのベタをさしてみた。
あぁ、これだよ。
なんだ。忘れてないんじゃん。
ちょっとだけ生き生きし始めたキャラに嬉しくなる。
どれだけいい線をひけても、可愛いキャラを描けても、
結局はその絵が生き生きしてないと見てても楽しくない。
ようやく気がついた。
綺麗に描くことと、丁寧に描くことは違うんだって。
上手くはないけど、タッチを入れるだけでだいぶ表情が変わる。
キャラの、と言うよりは絵の表情が。
それにわざわざトーンで影をつけなくたって、立体感は出るワケで(苦笑)
なんで忘れてたんだろう?追い詰められてたから?
でも今はそうじゃない。むしろ自由。
だったら描けば良いじゃん。自分の絵なら誰にも怒られないし。
次に描くまでに練習、練習。
今から準備しとけば、きっと役に立てられるよ。たぶん。
ペンを持つことを億劫に感じてたけど、今なら大丈夫かもしれない。
次のために、気持ちだけでも前向きに。
2年前(正確には3年前か?)に作ったキャラクターが、
まさか今になって気付かせてくれるとは思わなかった。
彼らを作って、そして形にしてよかったと思う。
ネタがまとまったら、また彼らの生活も描いてあげようか。
そして何気ないヒントをくれたともも、ありがとう。
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